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豪華顔ぶれにつき3回に分けて車両を紹介している5月に行われた「バステクフォーラム2024」。中編は初出展したアノ会社の車を丸々取り上げます!
今や日本の電気バス市場を席捲(せっけん)する中国・BYD。そのBYD製電気バスを2015年に国内で初導入したプリンセスラインが伝説の車両・K9とともに初出展!
お馴染みになった前面の顔立ちは現行モデルと変わらないものの、現行と違うのはその車体の長さ。一般路線用の車両としては珍しい12m級の車長が大きな特徴で、21世紀の電気バス黎明期を代表する生きる産業遺産と呼んでも良いかもしれません。
普段はじっくり見ることのできる機会が少ないK9の車内も公開! 初期に登場した電気ノンステップバスということもあってデッドスペースがとにかく多いのが特徴。
普段走る路線が通学需要に特化していることで立席スペースも多めに設定されているため、デッドスペースも合わさって座席定員は18名と思い切った座席配列に。
後ろから見た車内はこんな感じ。路線車で車両前方にデッドスペースというのはなかなか見ないだけになかなかの違和感。
路線バスでは必須装備、次の停留所を表示する案内表示機もデッドスペース部分の内装にはめ込まれる形での取り付け。こういう形の処理はエレベータの階数表示や鉄道車両の案内表示だと割とありますが、一般道を走る路線バスでは非常に珍しい仕様。
今回紹介したプリンセスラインのBYD・K9は営業開始以来大きなトラブルを起こすことなく車齢10年目の今年(2024年)も元気に活躍中。数年後に中堅格となる他社局導入組の電気バスの先を行く存在なだけに、今後も動向が注目されるところです。
中編はここまで。後編につづく。