City Bus Lovers・玄琢特六企画 附属ブログ

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大阪・金剛自動車 12月20日をもってバス事業廃止を発表

発表から3週間近くが経ちましたが大阪府下での出来事なだけに、衝撃の大きさはひしひし感じています。

今年6月にタクシー事業を廃止した金剛自動車が12月20日を最後にバス事業を廃止、会社は清算のうえ解散すると表明。

大阪府南東部を走る金剛バス、12月で全路線を廃止…利用者「どう生活していけば…」(読売新聞)
大阪:金剛バス廃止 2社に運行引き継ぎ要請…4市町村、南海・近鉄に(読売新聞)

 

新聞記事によると金剛自動車は2009年度から赤字に転落。以後黒字転換できず、2019年度末からの新型コロナ流行の影響が長期化したことが追い打ちとなって万事休すとなった模様。

記事内では同社の主力路線とされるさくら坂循環線(35系統・富田林駅前~さくら坂三丁目)の利用状況も公表。利用客数は1日あたり380日ということで1便あたりの乗客数は10人程度で、対キロ制の運賃体系とはいえ走行距離(片道約9km)に対してこの乗客数ではさすがに…

 

新型コロナ前から収支均衡への策を打ち出せなかった金剛自動車側の企業体質も問わざるを得ない今回の廃業劇ですが、急な撤退なだけに困るのは富田林市も含めた自治体側。

4市町村が主導して隣接地区に営業区域を持つ南海バス近鉄バスに運行を引き継ぐよう要請し、12月に迫る事業廃止後の運行体制について協議会にて検討することが決定。

金剛バス廃止問題 後継バス 4市町村が協議会設置へ(産経新聞)

 

余程の事が無ければ前記の2社が路線の一部を継承することになりそうですが、人的資源が限られているなか不採算路線を抱えるだけの見返りがなければ手を挙げづらい現状、事態は流動するおそれも。

ひとまず第1回目の協議会が5日に開催されるようなので、そこでの議論を待ちましょうかね…